【マッチレビュー:サンフレッチェ広島戦】名古屋グランパス アウェー Jリーグ16節

グランパス

総評:前半の攻勢に得点を奪えず、後半圧倒されて力負け

前半は名古屋が前からプレスをかけ、優勢に進めます。

この時間帯で得点を奪えればここ最近の名古屋の勝ちパターンですが、今日は広島の固い守備に阻まれ、得点できません。

そして後半は、広島の前からのプレスにビルドアップを阻まれ、広島に攻勢を許します。疲労もあってか、下がる守備になってきたところ、野津田に強烈なFKを決められます。

終盤、粘って攻めましたが、得点を奪えず、敗戦です。

組織力で少しずつ名古屋を上回った広島に、敗戦となりました。連戦の疲れもあったでしょうが、選手はしっかり戦ってくれたと思います。

残念な結果になりましたが、引き続き、組織力のレベルアップへ取り組んでほしいです!

また、ランゲラックの怪我もそこまで重症ではなさそうなので一安心です。

スタメン

見切れているサブは吉田温紀、内田、石田、酒井、金崎です。

相馬、柿谷とやや攻撃重視のスタメンに感じます。

連戦による疲労は心配です。

コロナの影響もあり、休養は十分です。リズムが崩れていなければ、スタミナ面でも広島有利でしょうか。

前半:名古屋の組織的な守備がはまり、拮抗した好試合に

名古屋は今日も序盤からインテンシティ高くプレスをかけます。

序盤は名古屋がやや優勢で試合を進めますが、得点を決めるまでには至りません。強度を高めて序盤戦うだけに、ここで無得点に抑えられると試合自体が苦しくなるのが今期の名古屋のイメージです。

8分、ランゲラックOUT→武田IN

ランゲラックが負傷交代です。怪我が心配ですが、代わって入る武田も安心して任せられる選手なので問題はなさそうです。

前半途中から、広島も高い位置からのチェックを強め、高い位置でボールを奪うシーンも増えます。

互いにインテンシティ高く、中盤のつぶしあいが続きます。

前半、広島にビックチャンスが2回生まれましたが、名古屋がギリギリ守り切りました。

拮抗した試合展開で、0対0で前半終了です。

後半

45分、柿谷OUT→石田IN

広島が前からプレスをかけ、名古屋のビルドアップは難航します。

そして、疲れもあり、守備も前で奪うプレーが減っていき、リトリートの動きが増えていきます

そんな中で与えたFKを、広島の野津田に豪快に決められました。すごいシュートでした。

61分、森下、仙頭OUT→酒井、内田IN

80分、レオシルバOUT→阿部IN

終盤、名古屋も猛攻をかけましたが、得点は奪えず、敗戦です。

良かったところ

前半の高い位置からの組織的な守備

今日の名古屋の守備はある程度安心して見ていられました。最前線の柿谷から、DFラインまでが連動して守れていたと思います。

前半は、中盤の選手がDFラインに吸収されたときは、しっかりとFWが中盤のエリアをカバーしていました。

藤井のオーバーラップ

DFラインから、ドリブルで中盤までボールを運ぶシーンが見られました。CBは3枚いるので、スキがあるならオーバーラップは効果的です。

ちなみにインサイドキックの精度は高かったですが、今日はパススピードが少し遅かった印象です。

ダイレクトパスを多用したビルドアップ、中谷のサポート

風間監督時代の遺産を利用しようという意図があるのか、名古屋は時々ダイレクトパスを綺麗に通します。

後半は広島のプレスに圧倒され、打開できませんでしたが、攻撃の手段として向上させたいところです。

また、今日はボールを奪ったあとの中谷のサポートの動きの速さは素晴らしかったです。攻撃面のレベルアップは、基礎的なサポートの質・量・スピードから取り組んでほしいです。

相馬のドリブル、タフネス

中盤で、ドリブルでファウルを取るプレーが目立ちました。試合終盤の守備でもしっかり走り、スタミナ面も頼もしかったです。

状況判断、パスのレベルを向上させてほしいです。

改善したいところ

WBの守備位置を前に

守備時には、基本的に5バックの形になることが多かったですが、前からプレッシャーをかけるときは前の選手についてパスコースを消してしまう方がやはりいいと感じました。

現状ではパスコースを一つ、対戦相手に提供してしまう状況です。

裏は3枚のCBがケアするはずなので、前からボールを奪うコンセプトにそって、高い位置を取れるよう徐々に適応したいです。

後半崩れた守備、スタミナのマネジメントも必要か。

後半は、疲れもあったか、全員下がってしまったシーンがあり、FKから野津田にFKを決められました。

全体的にリトリート、下る守備になりました。守備の人数が余っていても、下がりすぎて中盤の守備が消滅するのは名古屋の悪いところです。

数的優位なら、基本的にはボールを奪いにデュエルで挑み、敵選手をゴールへ近づけない守り方が必要です。

中盤の守備組織が消滅したあと、FKから野津田のゴールにつながりました。苦しくても下がるのではなく、前に出てゴールから遠い位置でボールへアタックする必要があります。

前半飛ばすので後半の運動量低下は宿命的なものですが、ある程度ボールをキープして時間を進める試合運びなども織り交ぜて、試合を通したスタミナ維持に努めたいです。

武田はランゲラックよりも足元の技術が優れているので、GKも含めたボール回しも取り組みやすいと思います。

石田、内田のインテンシティ

交代で入った二人でしたが、他のメンバーと比べるとインテンシティでやや劣った印象です。デュエルで負け、ボールを失うシーンが多かったです。

交代で入ったこともあり、疲れの見える先発メンバーを助ける意味でも、強度の高いプレーが求められます。トレーニングで向上させたいところです。

所感

今期の名古屋の典型的な試合、惜しくも力負け

前半はプレス守備が効果的でした。後半は逆に広島のプレスに圧倒されましたが、中盤のインテンシティの高い攻防は見応えがありました。

インテンシティの高いプレーを選択しているので、後半の疲労が高まり厳しい時間帯に、守備組織をいかに維持するか?今期を通した課題になると思います。

組織力では広島に一日の長がありましたが、次に戦うときまでには、互角のレベルにまで高めたいところです。

福岡戦、前半を見直しました。

福岡戦の前半を見直しました。

かなり辛口で書いてしまいましたが、私の初見の印象より守る意識は高かったです。記事は厳しすぎたと思います。むしろ福岡が良かったと感じました。複数人の連携で名古屋のサイドを崩すシーンは顕著でした。

問題があったのは、FWからDFラインまでの「コンパクトさ」が欠けていたことでしょうか。

天皇杯、ルヴァンカップで調整とレベルアップを

次節は同志社大との天皇杯です。

控え、若手中心のメンバーの実践の場としつつ、しっかりと勝利することが大切です。

また、土曜日は京都サンガとのルヴァンカップ第一戦です。

昇格チームながら名古屋と同じ勝ち点を獲得しているチームです。

前回のリーグ戦では引き分けに終わりました。今回は勝利を願います!

最後まで読んでいただきありがとうございます。これからもたくさん記事を書いていくために、少しだけご協力ください。下の2つのバナーをクリック、もしくはポチッっとお願いします(名古屋グランパスの人気ブログの一覧画面が表示されます)。

にほんブログ村 サッカーブログ 名古屋グランパスへ

コメント