【鹿島アントラーズ戦振り返り】名古屋グランパスに不足した海外レベルの経験

グランパス

海外経験選手の存在が、海外レベルのインテンシティを与える

アントラーズ戦を見直しました。

鹿島と名古屋の違いは何だったのか。

大きく違ったのは、球際のインテンシティの強さ、プレッシャーの厳しさだと感じました。

それは、神戸と対戦したときにも感じました。

それぞれのチームにあって、名古屋にないもの、それは、海外を経験した選手の差も大きいのかもしれません。

古くは小笠原や内田、現在は鈴木、昌子、植田らがもたらす影響

私にとって、鹿島といえば、小笠原でした。日本屈指のゲームメーカーでありながら、中盤からガツガツと削りに行くプレー。イタリアで世界レベルを体験したことがそのプレーを方向づけたと思います。

彼に続いたのが内田。現在は鈴木、昌子、植田らが海外レベルのインテンシティを実践しています。

そして、そもそも海外へ挑戦できたということは、日本トップレベルの選手だったとも言えます。

これらの選手と切磋琢磨したら、当然チーム全体のインテンシティも向上します。

彼らとともにプレーする選手も、当然そのレベルは上がっていったと感じます。

名古屋に乏しい海外経験者。Jリーグでは強い方だが

一方、名古屋では海外経験者は、永井、長澤のみ。

そして、マッシモ時代は終盤しか見ていませんが、名古屋の選手に染み付いていたと感じたのは、ゴール前に引くだけの消極的な守備方法。これが大きな問題だったと感じます。攻撃時のサポート不足も含め、組織的な動きが全くない、悲惨な状況に感じました。

昨年1年を通しても、組織的かつインテンシティの高い守備は構築されませんでした。

あろうことか今期開幕戦も同じ状況だったので、痛烈に批判したブログを3回書きました。

現在は、2戦目から出場した米本の存在もあり、組織的に連動した、かつインテンシティの高い守備がある程度のレベルまでは構築されたと感じます。

しかし、「堅守」を謳うにはまだまだレベルが足りません。

特に、神戸戦と鹿島戦で感じた、1対1での劣勢、局面でのプレッシャーの強さが、最も大きな差だと感じました。

疑問をいだいた部分、普段の練習のレベル

もう一点、どうしても気になるのが、普段の練習のレベルです。

特に強度と、プレッシャーのレベルです。

試合に近いレベル、鹿島戦や神戸戦に近いレベルを練習で維持できているのか?

現状を見ると、そこまでできていない気がします。

疲労の蓄積、ケガの危険性もあり、どこまで強度の高い練習ができるかは難しいところではあります。

それでも、可能な範囲でハイレベルな試合に近い強度・プレッシャーの練習をしなければ、いつまで経っても本当の「堅守」は手に入らないでしょう。

今期序盤、攻守の組織的連動性のなさからも、同様の懸念を抱いた

これは、開幕戦など今期序盤の試合で感じた、守備組織の連動性のなさ、ビルドアップ時のサポートのなさからも感じていました。

組織的な連動性を持った、高いプレッシャーでの練習を繰り返せば、対戦相手側はビルドアップ時のサポートが同時に磨かれて然るべきだからです。

このどちらも身についていない名古屋のプレーを見れば、ハイレベルな練習は行われていないと推測するには十分だったからです。

現在はある程度いい練習ができているのかもしれません。しかし、今のままでは不十分であることは、神戸戦・鹿島戦で実感できたと思います。

サブ組の状態に感じる一抹の不安

一方、常時リーグ戦に出場している、長澤や和泉、丸山以外のサブ組は、適切な練習ができているでしょうか。

特に気になるのは、酒井の運動量・スピード不足です。運動量とスピード、インテンシティの高い守備が伴って、初めて総合力の高いFWになるだけに、現状のプレーでは決定力に欠ける凡庸な選手でしかありません。年齢の影響でしょうか。

また、甲田も状況判断の悪さ、守備力不足もそろそろ改善できないと、リーグ出場は厳しいと感じます。早々に直すべきは、基本的なところですが、守備時の腰の高さです。相手に合わせて動かなければならないにもかかわらず、腰高では相手プレーヤーの動きについていけません。自分主体の方向転換だけしかしない、攻撃特化型の選手が陥りやすい欠点です。守備力がないと、WBとしては不適格に感じます。

期待していた、吉田温紀の状況判断スピードは向上したでしょうか。高いプレッシャー下での練習を繰り返していれば、そろそろ向上していてもおかしくないと思うのですが。

河面も守備力が上がれば、WBとしての起用に目処がつくと思うのですが。ケガの影響があるでしょうか。

個のレベルアップと共に、組織力の向上が必須

つらつらと書きましたが、選手層で劣る部分は、組織力でも補えます。

神戸レベルの選手を集めるのは恐らく無理なので、不足分を補う組織力の構築は必須です。

新潟や札幌、広島はその点で非常にレベルが高いチームです。

DFラインでのビルドアップ含め、組織力の向上については次のブログで書こうと思います。

試合を見直して、主に感じたのは、以下の点でした。

  • DFラインからの縦パスは良かった
  • 一方、ロングフィードはあと一歩精度アップを
  • DFラインや低い位置でのパス回しのレベルアップ
  • 内田は縦に走り裏へ抜ける回数を増やすべき、自分が使われる側になるプレーが必要
  • 相手チームの前からのプレッシャーを回避するための、サポートのレベル向上
  • 劣勢になったときに、できる限りのプレーをして耐え忍ぶ精神力

神戸、鹿島との差は確かに存在します。しかし、諦めずにチャレンジすれば、神戸戦のように同点に持ち込むだけのチーム力は、名古屋にもあります。

苦しい展開でも諦めないプレーも、アグレッシブさだと思います。

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