サッカーをしていたとき、パスにはこだわっていました。
特にインサイドキックです。
大昔に読んだ、サッカーダイジェストの記事のおかげです。
「Jリーグでは、海外のように速くて正確なインサイドキックを蹴れない。」
その当時は、Jリーガーのレベルもピンきりで、今となっては当たり前の技術レベルに到達していない選手もわりと多かったと記憶しています。Jリーグでどフリーなのにインサイドキックがずれる、遅い、で敵にボールを取られるというシーンを沢山見てきました(ただ逆に、技術はダメだけど、フィジカルはめちゃ強い、という選手が結構いた気がします)。
試合で使うキックの90%以上はインサイドキックだ、だからインサイドキックだけでも正確に蹴れれば、ほぼ全てのキックが正確になる、という説も大昔にどこかで読んだ記憶があります。
ということで、一時期はひたすらインサイドキックの練習に取り組みました。
書き忘れていた一番大事な、大前提を、追記します。
ボールが当たる瞬間、足首から下は、ガッチリ固める(ボールが当たってもブレないように)。
ゴルフのクラブも、ボールが当たる面がぐにゃぐにゃだったら真っすぐ飛びませんよね。
それでは本題に移ります。
最初は3mくらいの距離の壁へ向かって、ひたすら止まったボールをインサイドキックです。力まずに蹴れる距離で、かつボールが程よく跳ね返ってくる距離が良かったと思います。
このとき意識したのは、「①目標から1ミリもずらさないこと、②ボールをバウンドさせないこと」です。
この距離だったら、10日くらいだったか?練習すればできるようになりました。
これができたら、次のステップです。
「蹴るボールのスピードを、普通のスピード、速いスピード、遅いスピードの3種類でもできるようになる」です。
遅いスピードは比較的簡単なのですが、速いスピードで蹴る場合が難しかったです。的に当てるのも難しくなりましたし、インパクトが悪いとバウンドしてしまいます。
それでもこれを続けていると、数週間後(もう少しかかったかも?)くらいには、3種類のスピードで的にビシッと蹴れるようになりました。もちろん、全くバウンドしないボールです。気持ちいいくらいに地面の上を滑るようにボールが走ってくれます。
ここまでくると、感覚的に、ボールを蹴るポイントが体に染み付いてきます。ミートポイントですね。
ここから先は、距離を徐々に伸ばすことと、動きながら蹴ること、あるいはダイレクトで蹴ること、とバリエーションを広げていけば、試合で使えるレベルになりました。それぞれ、時間はそれなりにかかりましたが。
最終的には、一瞬蹴りたい場所をチラ見しておけば、タイミング、スピード、球質ともに思い通りのボールを蹴れるようになりました。しかも、ほぼ無意識領域下でのプレーです。ボールの蹴り方を体が覚えてしまっているので、無駄な力も入らないし、丁寧に蹴らないと、などという気持ちすら沸き起こりません。いつもどおりに蹴るだけで、最適なボールが蹴れるからです。
確か、距離を伸ばすときが少し苦労した気がします。どうしても無駄な力が入って、短い距離で蹴っているときとフォームがずれてしまったからです。
なので、記憶が確かであれば、一度短い距離に戻って、短い距離でとにかく強く蹴る練習を繰り返したと記憶しています。最初にやっていた、3mくらいに壁との距離を戻してから、蹴る強さを徐々に強くしていき、最終的に思いっきり強く蹴れるようになるまで繰り返しました。ただし、1ミリもずらさず、かつ絶対にバウンドさせないようにしながらです。ここにこだわらないと、強いボールを蹴れるようになったけれど、コースがずれたり、無駄にバウンドしてしまうインサイドキックが誕生してしまうからです。
跳ね返ってくるボールも結構速いのでトラップが大変だった記憶があります。
それから、思い切り強く蹴るフォームで、長い距離を蹴る練習に戻ったと記憶しています。
体の線は細かったですが、30m位の距離なら、かなりのスピードで地面を滑るようなボールを蹴れるようになりました。味方の足元を狙ったら、ほぼ確実に足元に収まるボールを蹴れていたので、たぶんずれても数センチくらいだったと思います(地面がでこぼこだったり、プレッシャーを受けた場合や、疲れ切っているときなどは、さすがにパスがブレることがありましたが)。
ということで、パスの精度に関しては、とにかく反復練習あるのみです。
インステップキックやインフロントキックも同様に反復練習次第でレベルは上がります。ただし、インサイドキックより難易度がかなり高いです(そういえば、子供の頃は、地元がど田舎だったので、近くに距離的に丁度いい壁が無かったので、インフロントキックは田んぼにある電柱へ向かって蹴っていたりしました。当てるのに苦労しましたし、当たっても自分の方には跳ね返ってこないことも多かったです。当たると面白いのですが、蹴った後のボールを取りに行くのが大変でした)。
精度だけで言えば、個人的にはアウトサイドキックがインサイドキックの次に楽でした。長めの距離はインサイドキックで蹴るので、短い距離だけ蹴れれば良かったので。
強いインサイドキックが蹴れれば、かなりの範囲をカバーできるようになるので、まずインサイドキックありきでいいと思います。レベルの高いインサイドキックが蹴れると、シュートもインサイドキックの方が正確に速く蹴れる場合が多くなります。
なので、Jリーグで残念なインサイドキックを見てしまうと、反復練習すればいいのにな、と感じてしまいます。
※注意:壁に蹴るときは、騒音を出しても怒られないところで練習しましょう。
※長時間やりすぎると股関節を痛めます。毎日短時間、超集中して続けましょう!
※ただし、私は毎日1時間くらいはぶっ続けでやっていました(おかげで股関節を痛めました)。上達速度は、集中度×時間です。
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