先日の鳥栖戦を、引き分けで乗り切った名古屋ですが、ある疑問が浮かんだ人もいると思います。
同じように監督もチームも入れ替わったのに、なぜ鳥栖と比べて名古屋の組織力が低く感じるのか?
このことについて推察してみようと思います。
鳥栖の場合
結論としては、以下のようなことかなと考えました。
- チームと監督のスタイルが、昨年とある程度一貫している
- チームのスタイルにあった選手がそろっている
- 昨年の土台の上に、新しいものを積み上げている
昨年度から続く攻撃的なポゼッションサッカーに、①選手がより動いて流動的な崩しを狙う、②奪われたときは即時プレスをかける、という新要素を加えたサッカーを目指しているようです。もともとあった方向性に、プラスαの要素を追加している形です。
監督によると、チームの強みとしては、考えて走れる力を挙げているようです。監督がやりたいサッカーに合った走れる選手がそろっているようです。チームスタイル、監督、選手に一貫性がありそうです。
昨年の主力が抜け、選手個々のレベルは下がったかもしれませんが、監督が目指すのは昨年やっていたサッカーの発展形となるスタイルです。かつそれを実践できる走力を持った選手たちで構成されているからこそ、短期間で攻守に連動した動きが構築できたと考えられます。
名古屋の場合はどうなのか?
では一方名古屋はどうなのか?
チームのスタイル
マッシモ監督時代は守備のみ、その前の風間監督時代はポゼッションと、方向性が180度変わったあとの状況です。新たに就任した長谷川監督が掲げるのは、攻守におけるアグレッシブさです。方向性としては一致しているかどうか?アグレッシブさの内容次第ではどちらとも言えません。
チームスタイルと選手
攻守にアグレッシブということで、非常に難しいところです。攻撃面でのアグレッシブさを持つ選手とは、攻撃力と積極性に優れた選手になるのでしょうか。守備面でのアグレッシブさを持つ選手となると、激しくボールを追ってボールを奪える選手になると思います。仙頭、酒井、レオシルバなどは両方当てはまると思います。しかし、DFの宮原や吉田は守備には強いですが、攻撃力に優れているわけではありません。逆に、柿谷など、センスや技術はハイレベルですが、強度の高い守備や、プレスが苦手な選手もいます。攻守両面のアグレッシブさを実現するには、メンバー的に不一致感が感じられます。
昨年の土台と積み上げについて
昨年のグランパスのチームとしての土台が何だったのかというと、高い守備力となるのでしょう(果たして昨年のグランパスに、本当に高い守備力があったのかどうかは、一旦置いておきます)。
昨年のチームスタイルを自然と継続・発展させると考えると、私としては、まずは守備面への積み上げから始めると予想していました。
それは、アグレッシブな守備、プレス戦術の構築です。そのあとに、奪ってからの速攻の構築、遅攻は最後に構築するのが、一番スムーズにチーム力向上が進むであろうと。堅守速攻のスタイルを指揮していた長谷川監督は、この考え方のとおりに進めば、適切な選択だったと感じていました。
しかし、ここまでの試合で見せたのは、追いかけるがプレスはかけない、前からデュエルでボールを奪うこともない、非常に中途半端な守備です。その上で攻撃にもアグレッシブさを要求するので、昨年と比べても守備までも中途半端な状態になりかねないのが現状だと思います。少なくとも、これまでの試合で守備面での積み上げはあまり感じられないです。
名古屋の現状
ということで、昨年からのチームスタイルの一貫性がはっきりとしておらず、所属する選手たちも目指すスタイルに適した選手ばかりでなく、さらに今やっていることが昨年の強みを強化することではない、それが鳥栖との組織力の差を感じた原因と考えました。
コロナの影響で、練習、実践共に時間的にも、量的・質的にもやりたいことができていないので、仕方がない面は相当大きいと思います。コロナの影響に関しては、これから時間をかけていけば、徐々に改善していくでしょう。
しかし、私が今、気になっているのは、長谷川監督が掲げるアグレッシブさの内容は具体的にどのようなものなのかということと、それをどういう形でチームとして表現するつもりなのかというところです。それ次第では、若干この先のチームが心配になってしまうからです。
鳥栖戦を見ても、いくつか気になる点がありました。それらについては、次のブログで書こうと思います。
鳥栖戦の選手評はこちらから → 選手評 名古屋グランパス vs サガン鳥栖 リーグ第3節
鳥栖戦の試合結果の記事はこちら → 速報 名古屋グランパス v サガン鳥栖 1対1 引き分け
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