総括:前半を支配したプレッシングサッカー、後半追いつかれるも、劇的な勝利
前半から名古屋のプレッシングサッカーが躍動し、試合を掌握します。そして、酒井の先制点。
さらに名古屋の時間帯が続き、ここで追加点を取れれば勝利は確定だったでしょうが、前半は1対0のまま終了。
後半、清水の猛攻を受けて同点。防戦一方でしたが、なんとか1失点で守りきり、引き分けかと思われたロスタイム、相馬が値千金の勝ち越し点で勝利です!
前半に見せたプレッシングサッカーのレベルアップ、後半のスタミナ面の不安、そして最後は個の力で勝利をもぎ取るなど、今期を象徴するような試合だったのではないかと思います。
劇的な勝利!というにふさわしい試合でした。
降格圏脱出のため、必要だった勝ち点ですが、セレッソ・清水の連戦で、私の予想以上の勝ち点6をゲットです。
スタメン:現時点ベストメンバー、最もバランスのいいスタメンです
⚽️スターティング11⚽️
— 名古屋グランパス / Nagoya Grampus (@nge_official) May 21, 2022
🏆明治安田生命 #J1 第14節
🆚#清水エスパルス
🏟IAIスタジアム日本平
🕑14:00 KICK OFF
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見切れているサブは、宮原、阿部、石田、柿谷、相馬。
3バック、WB左右に吉田・森下、中盤は底にレオ、左右に仙頭・稲垣、FW酒井、マテウスです。
おそらく、現時点のベストメンバーです。攻守のバランスが取れた、プレッシングサッカーに最適なメンバーです。
守備に不安がなければ、勝負どころで柿谷・相馬を投入して得点を奪えると理想的。
絶対に勝ってリーグ戦ホーム初勝利するぞ!!🔥🔥頑張れエスパルス!!✨✨🧡 https://t.co/4RvFsBlOxy
— Ryar(りゃー) (@Ryar_spulse) May 21, 2022
こちら清水です。
互いに降格圏に近い状況、勝ち点が喉から手が出るほどほしい両者の戦いです。
前半:名古屋が組織的なプレスで清水を抑え、酒井が待望のゴール
名古屋が組織的な守備で清水をしっかり抑えます。開幕時と比べると雲泥の差でした。
メンバーも守備がしっかりできるメンバーが揃っているので、大きく崩れることはありません。
そして、21分、マテウスのドリブル、クロスから、酒井が値千金のヘッドでゴール。とうとうこの男に得点が生まれました。マテウスは今日は守備も厳しくチェックしていました。疲れるまでは、ですが。
前半途中からは、清水も同点を狙い、強度を上げて攻めかかります。何度か危ないシーンを迎えますが、名古屋の中盤の守備組織が持ちこたえていたので、完全に崩された印象はありませんでした。
名古屋の攻撃の時間帯もありましたが、追加点は奪えず。確実な勝利のためには、もう1点がほしかったところでした。
おおよそ名古屋の理想的な展開で、1点差で前半終了です。
後半:疲れの見える名古屋に対し、清水の猛攻で同点。そして相馬のゴール!
運動量の落ちてきた名古屋に対し、清水が猛攻をしかけます。
名古屋の中盤の守備が崩れかけましたが、崩壊までには至らず、なんとか耐えられるかと思いましたが。
交代で入った石田、しかし名古屋の守備を助けず。
58分、仙頭OUT→石田IN
石田がトップ、酒井が左IHのようなポジションでした。謎です。疲れの見える酒井はトップのままで、石田に左サイドの守備にしっかり走らせるのが当然だと思いましたが。あるいはマテウスをトップにして、右サイドを守らせるのが筋だと思うのですが。
そして、石田がしっかり守れるのかが心配でしたが、やはり、守備のインテンシティが弱いです。他の選手が疲れた中での投入。前線から全力で守備に走るのが求められる役割です。長谷川監督、指示していないのでしょうか?
72分、清水の攻撃に耐えきれず、失点です。
柿谷・相馬を投入、そして劇的な相馬のゴール
76分、酒井・吉田OUT→相馬・柿谷IN
守備は心配ですが、選手の疲労もあり、勝つためには仕方がない交代です。
柿谷の守備もゆるく、さらに清水の攻勢が勢いをました印象です。
85分、レオシルバ・マテウスOUT→宮原・阿部IN
阿部の前線からのチェイス、宮原の守備は効果的でした。今期の名古屋の戦い方で、交代で入る選手に最低限必要なのは、阿部のような働きです。そういう戦い方をしているという共通認識を持つ必要があると思います。
試合は依然清水優勢でした。このまま引き分けかと思いましたが、しかし。
後半ロスタイム、相馬がドリブルから、圧巻のロングシュート!
相馬・酒井、徳島戦の阿部と、得点を決めているのは、インテンシティ高く、守備にしっかり走っている選手ばかりなのは、気のせいでしょうか?
価値ある勝ち点3を、勝ち取りました。
良かったところ:組織的な守備・マテウス・酒井と相馬のゴール
前線からの組織的なプレス守備
FWからDFまで、連動した組織的な守備で、1失点に抑えました。
特に運動量が豊富だった前半は狙い通りのサッカーを展開しました。
勝ち切るためには、前半に押し込んだ時間帯に追加点を決めきる必要があったと思います。
後半は運動量が落ち、清水の猛攻を受けました。
交代で入った選手がインテンシティ高く守備に全力で走り、守備を助けないといけません。阿部と宮原はできていました。
個の強さを見せたマテウス・レオシルバ
マテウスはデュエルでボールを奪い、ドリブルで切り裂き、クロスで得点をアシスト。強烈なフリーキックもあり、存在感抜群でした。
レオシルバも、デュエルに強く、ボールキープとゲームコントロールに冴えを見せました。
この二人の持ちすぎは既に必要悪の領域です。周囲がサポートをしてパスを要求し続けることが必要でしょうか。
酒井・相馬に待望のゴール!
1点目の酒井のヘッド、そして2点目の相馬のロングシュート。
それぞれ、得点がないなかでも、組織的な守備に奔走していた二人でした。今日の待望のゴール。
得点を取れる選手は、そろっています。
森下・吉田・稲垣・阿部・DFライン・ランゲラック
森下は今日も右サイドで躍動。
吉田・稲垣もインテンシティ高く、攻守にしっかり走りました。
DFラインも高い位置をなるべく保ちギリギリで守備組織を維持しました。
ランゲラックは安定のスーパーセーブです。
改善したいところ:交代選手への指示とインテンシティ、状況判断したクリア
交代選手への守備の指示、インテンシティ高く守ることが必須条件
今日の石田と柿谷、そしてここ最近の金崎ですが、交代で入った際の守備のインテンシティが低すぎます。
阿部の動きと比べると、天と地の差があります。
前半からプレッシングサッカーを展開するということは、スタメン選手の疲労が高まるのは当たり前のことです。交代で入った選手が守備の運動量と高いインテンシティでチームを助けることは絶対に必要だと思います。
意思統一が必要だと思います。
安全が確認できないときは、確実に大きなクリアを
今日も、DFラインでも危ないパスを出し、清水にインターセプトされるシーンが目立ちました。
中谷に多かった印象です。
パスが通るかどうかわからない状況で、無理にパスを出す必要はないです。
特にビルドアップでは、安全が確信できないシチュエーションなら、相手DFライン裏などへ、大きくクリアしないと、無駄にピンチを招くだけです。
この判断力は磨く必要があります。
藤井のパス
以前から感じていたのですが、後ろへのパスが多すぎます。
一人飛ばしてWBへ、インサイドキックで速くて正確なパスを出せないと、相手の守備を勢いづかせます。
上に書いたケースのように、安全が確認できないときはだめですが、通せる状況なのにパスを通さないと攻撃が停滞します。
速くて正確なインサイドキックを反復練習して習得してしまったほうが良いです。
DFラインに余りがちな選手、WBの低い守備位置
ある程度、中盤の守備組織は維持できていたと思います。
しかし、運動量が下がった後半は、後ろに選手が余る状況がありました。
無駄にDFラインに選手が余ってしまうと、やはり相手選手に中盤で自由を与えてしまい、今日のように猛攻を受け続けることになります。
相手シュートの場面に体をなげうってシュートを防ぐシーンでは、必要です。
しかし、どれだけ後ろに人数が余っていても、敵選手にチェックにいかない、ただ立っているだけの選手であれば、守備にとって意味のない存在になってしまいます。
所感:組織的に戦い抜いた末の幸運な勝利
前半に見せたプレッシングサッカーと攻撃、ギリギリ持ちこたえた守備
前半は理想的なサッカーを展開。開幕当初と比べると組織的な守備の連動性がかなり向上していました。
後半は清水の猛攻を受けますが、全選手がDFラインに吸収されることはなく、ギリギリで持ちこたえました。
ピンチも多かったですが、名古屋の守備が崩壊したわけではなく、清水がうまく崩したシーンが多かったです。瀬戸際で持ちこたえました。
勝利はラッキーでしたが、引き分けでも妥当な結果だったと思います。
とはいえ、後半はドキドキ、ヒヤヒヤしっぱなしではありました。
後半のスタミナ面、選手交代を含めた対処
プレッシングサッカー、さらに攻撃も人数をかける戦い方のため、疲労度は高まります。
試合中、自陣でパスを回して時間を進める時間帯も作ってスタミナをコントロールした方がいいです。特に今日のようにリードして優勢な場合は。
また、後半のように攻められ続けるシーンでも、無理に攻めずにボールをキープする姿勢が必要です。マテウスなどがやってくれていました。
また、交代選手には懸命に守備に走ってスタメンを助ける意識が絶対に必要だと思います。
チームとして、そういう戦い方をしているはずです。
形ができてきたプレッシングサッカー、引き続きレベルアップを
前半はかなりいい形のプレッシングサッカーだったと思います。
後半のスタミナ、DFラインに余りがちな選手などは、ここからさらにレベルアップし対応していきたいです。
攻撃の際のサポートの動きも、少しずつでも向上させたいところです。前半は少し良くなったような印象も受けました。
次節は福岡、その次は広島と、組織力の高いあなどれないチームとの対戦です。
それでも、降格を避けるためには、この2連戦で勝ち点2~3は獲得したい戦いです。
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